名称道成寺(どうじょうじ)
住所和歌山県日高郡日高川町鐘巻1738
タイプ
参考リンク道成寺HP

ご利益

  • 道成寺にまつわる蛇と鐘の話は、『道成寺縁起』、謡曲『道成寺』、『今昔物語』などに出ている。話の筋がそれぞれ多少異なる。
  • 鐘は清姫の怨念解脱のため妙満寺(京都)に納められている。
  • 宮子姫、母の渚が九海士の浦の海底で拾った黄金仏の霊験により髪が生えた。文武天皇の后になって聖武天皇を生んだ。黄金仏のために道成寺建立。
  • 参考文献:『日本の伝説11 奈良・南紀』 日本伝説拾遺会監修 教育図書

  • 大宝元年(701)、天武天皇の勅願により義淵僧正が開山となり創建。
  • 安珍清姫伝説が有名。鐘の中で安珍焼死。
  • 髪長姫(宮子、文武天皇妃)の伝説がある。発毛。
  • 縁起堂で絵巻物を使って安珍清姫の解説が行われる。
  • 参考文献:『怨霊神社―怨霊を鎮めた伝説の神社・仏閣』 日本怨霊研究会 竹書房

道成寺へ行ってきました

道成寺にやってまいりました。


この参道の石段の脇の土手は、逆ハの字型になっているらしいです。
道成寺の七不思議の1つだそうです。
遠近法の逆利用で、上からは長めに、下からは短めに見え、歩きやすいのだとか。
正直よくわかりませんでしたけど。
石段



文武天皇の勅願所で由緒正しいお寺です。
文武天皇勅願所


山門には立派な仁王様が。
仁王様


これは安珍塚。
清姫さんに焼かれた安珍さんと釣鐘を葬った場所らしいです。
本当なんでしょうか。
どこかの案内板に、境内で焼けた土が出土したみたいなことが書いてありましたけど。
安珍塚


こちらが本堂。
なかなか立派なもんです。
ちなみに、道成寺七不思議の1つに本堂・御本尊・門・参道が一直線に配置されているというのがあるそうです。
仏様が人々を見守ってくださるようにという願いが込められているとか。
本堂


これは三重塔。
この塔にも七不思議があり、なぜか一階・二階は平行垂木で、三階だけ扇垂木になっているんだそうです。
たしかに三階のは平行になっていないですね。
今までそんなところに注意して見たことなかったです。
それから、この塔の心柱には隣町の妙見神社の御神木のヒノキを使ったそうで、神仏和合しているらしいです。
三重塔



本堂の裏です。
案内板に、この扉の中に三十三年に一度だけ御開帳される秘仏の千手観音像が祀られえていると書いてありました。
大切な人と拝むと、次の御開帳の時に一緒にお参りできると言われているとか。
本堂の裏



道成寺をひと通り見てまわったあと、地図を見ていて気になった蛇塚というのを見たいと思い、その方向に歩いていきました。
大蛇になってしまった清姫と関係でもあるのかなと思いまして。
田



しかし、結局蛇塚にはたどり着かず、代わりに吉田八幡神社というのを見つけました。
神功皇后が三韓征伐の帰途に行宮(あんぐう)を設けたところらしいです。
吉田八幡神社
宮子姫伝説を記す案内板があって、そこには次のように書いてありました。
<<宮子姫伝説>>
7世紀後半、九海士の里で誕生した宮子には大きくなっても髪が生えませんでした。
ある年、九海士の里は不漁。不漁の原因は海底から射す不思議な光でした。宮子の母・渚は「娘に髪が生えないのは前世の報い。私が罪滅ぼしをすれば・・・」と自ら犠牲となって里人を救おうと海に飛び込みました。
海中深く潜り、光り輝いていたものを確かめると、それは小さな黄金の観音様でした。
渚は海中から観音様を拾い上げると庵に大切に祀りました。光が消えた海では大漁続きとなりました。里人たちは渚を限りなく尊敬しましたが、渚は手柄を誇ることもなく謙虚に里人のため礼拝を続けました。
ある夜、渚の夢に観音様が現れます。夢の中で髪の生えないかわいそうな娘のことを訴えました。夢から覚めると宮子に美しい髪が生えており、宮子の父・早鷹と渚は大変喜び、観音様のおかげと大層感謝しました。
年頃になると髪ものび、とても美しい黒髪であったので「かみなが姫」と呼ばれるようになりました。
ある日、宮子の長く美しい黒髪をツバメがくわえ、奈良の都の当時勢力を誇っていた藤原不比等の宮殿まで運びました。不比等はそのあまりにも美しい髪を見て「この髪の持ち主を宮仕えに迎えよう」と養女に迎えるのでした。
藤原不比等の養女となった宮子は、文武天皇の御后となり、奈良の東大寺を建立した聖武天皇を御産みになりました。
宮子は奈良に行っても故郷の九海士の里が忘れられず、特に庵に残してきた観音様が気になり悩んでいました。その悩みはやがて天皇のお耳に達し、「宮子に長く美しい黒髪を与えた観音様を祀るお寺を造立せよ」との勅命により道成寺が建立されたといわれています。




森の中に神社がありました。
静かでいい感じでした。
吉田八幡神社



神社のあたりから道成寺の方を望む。
道成寺

ここらへんはとてものどかでいいところでした。
道路脇の水路をのぞいたら亀がいましたよ。